神戸市文化財情報

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明石藩舞子台場跡

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 舞子台場跡は明石海峡が最も狭くなった舞子海岸に築造された幕末の砲台跡で、現在は本州と淡路島を結ぶ明石海峡大橋の本州側のたもとに位置します。当時各地に外国船が来航し始めた脅威に備え、幕府が明石海峡の警備強化のために、文久3年(1863)に明石(あかし)藩に一万両を貸与し、勝麟太郎(海舟)の指導のもと、急遽築造させたものです。4kmの海峡を挟んだ対岸の淡路島に築造された阿波藩の松帆台場(淡路町・国史跡)と協力して、明石海峡を通過する外国船をはさみ撃ちにする計画だったと考えられます。  舞子台場跡は3ケ年度4回に及ぶ発掘調査の結果、現在の海岸護岸の石垣が築造当時のままのものであり、台場の石垣全体も良好な状態で埋まっていることがわかりました。台場の型式は稜堡式(りょうほしき)と呼ばれ、石垣の平面形がW字形となる西洋の要塞を参考にして設計されています。すべて石で積まれた台場は国内では他に例がなく、たいへん貴重なものです。  大きさは東西幅約70メートルで、幅6~10メートルで石垣が巡っています。高さが約6メートルで現存する石垣は、幕末~明治初め頃の写真資料によると築造時の下層部分にあたります。上層部には砲門や出入口となるアーチ形門などがあったようで、築造当時の高さは海岸から約10メートルもあったと推測できます。また、記録によると、砲弾庫・火薬庫・兵舎等の施設は建設されず、実際には大砲も据えられなかったようです。

年代

江戸末期

種類

史跡

文化財種別

記念物

指定区分

国指定記念物

関連リンク

https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/212150

アクセス

JR神戸線「舞子」駅から南西へ約3分

山陽電鉄本線「舞子公園」駅から南西へ約5分

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